大川隆法総裁の書籍『「アイム・ファイン!」になるための7つのヒント』より抜粋。

霊的な目で見てみると……

死は悲しいものです。しかし、これは、仏教の根本である「諸行無常」なのです。

「生老病死」と言われるように、人は、生まれ、老い、病にかかり、死ぬのです。これは真理であって、変えることはできません。老いを止めることも、死を避けることも、誰にもできないのです。これは宇宙の真理なのであり、そうである以上、人は、その真理に従って生き、そして、地上を去っていかなければなりません。

死は、肉体人間にとっては確かに悲しいことではありますが、霊的な目から見れば、あの世への旅立ちであって、本来の世界に還ることです。この世の生活は、外国の学校に留学しているようなものであり、留学が終わって本国に還ることが死なのです。

世間では、「死は永遠の別れであり、死ぬと、もう会えない」と言いますが、そうではありません。

先祖(故人)が天国に還っている場合は、原則として、「あの世での修行が、さらに進みますように」という気持ちで供養をし、毎年一回か二回、近況を報告すればよいと思います。

一方、先祖(故人)が地獄に行っている場合は、地上の人が修行を積み、ある程度の法力を持っていれば、懇々と説教をして救うことができます。

それでは、天国は、どのような所なのでしょうか。

みなさんの人生で、もっとも幸福だった時代を思い出してみてください。その時代の幸福な感覚が、天国の状態だと考えてよいのです。

タンポポや菜の花が咲き、ヒバリやモンシロチョウが飛ぶと、「もうすぐ春が来る。うれしい」という、春の予感がするでしょう。あるいは、新学期になると、「上の学年へ上がれる。新しい友達ができ、新しい教科書がもらえる。うれしい」という感じがあるでしょう。それが天国の感覚なのです。

人知れずあなたを見守る、温かな眼差し

真実は一つです。人間は霊的存在です。

その人体とそっくりの、魂という霊エネルギーを内に宿しているのです。また、肉体を脱ぎ捨てた後の来世にも、生命はあります。

たとえ、地上に生きているみなさんが、どんなに孤独な思いのままに生きていようとも、真実の目で見るならば、みなさんは孤独ではありません。みなさんを実在界から応援している、数多くの霊存在があります。そうした霊存在が、いろいろなところで、みなさんの危機を救っています。

また、人生の大きな岐路においては、みなさんにさまざまなインスピレーションを与えて、進むべき道を教えています。みなさんは、そういう大きな愛に育まれて、今、生きているのです。

そして、みなさんだけではありません。

みなさんの両親、きょうだい、友人、知人、子供、孫にいたるまで、今世では、肉体に宿るという同一の修行目的のために、同時代の修行者として地上に生まれているのです。みな、肉体に宿った姿で、霊的な使命、霊的生命の目的というものを、手探りしながら生きている状況です。同時代の同期生として、共に苦労をし、喜びを分かち合っている仲間なのです。

一人ひとりの人がすべて、影響を与え合い、支え合って生きている世界、それがこの世の世界です。そういう世界のなかを、みなさんは今、生き抜いているのです。


※本記事は機関誌「ザ・伝道」9月号(No.217)に掲載されています。機関誌は全国の幸福の科学の精舎支部にご用意しておりますので、ぜひお気軽にお立ち寄りください。


ザ・伝道217表紙

隔月「ザ・伝道」9月号 ―いつかまた、きっと会える―お彼岸に考えたい、供養の話―

● 心が元気になる光のことば あなたを幸福にする心、不幸にする心 ● しあわせのメッセージ「死は、永遠の別れではない」 ● 癒しの旅時間 愛知県・茶臼山高原 ● 体験談「いつかまた、きっと会える―お彼岸に考えたい、供養の話―」 ● 心を伝える手紙

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