法話のなかで「人間学」の大切さを教えていただきましたが、「タフネゴシエーター(手強い交渉人)になるための条件」について教えていただければと思います。
昔から、禅の修行などをやっている人は、「肚(はら)が据わっている」と言われます。ですから、宗教修行もそうですが、精神修養、精神的な勉強によって、「どのくらい深いところまで掘り下げているか」ということが、自信の源の一つになると思います。最後は、胆力(気力)の戦いになるので、そういう自信を持っている人は強いのです。
それから、交渉力は、体力とも関係があります。格闘技系のスポーツをやった人などには、やはり、それだけの気迫があります。ただ、必ずしも格闘技でなくても、肉体に、多少の負荷をかけ、それに耐える力をつくっていくと、それがネゴシエーションの基(もと)になるのです。
さらに、知力も大切です。人と議論をする場合、知識量が圧倒的に多い人間には勝てません。相手の知識量がこちらの何倍もある場合には、もはや、その話題で議論をして勝つ見込みはないのです。
このように、「気力、体力、知力」がネゴシエーションの基礎です。これを別の言葉で総合して言うと、勇気の問題でもあるでしょう。交渉においては、「駄目もと」でぶつかっていく力を認めてくれることがあります。知識が足りなくても、勇気があって粘り強ければ、押し通せることも確かにあるのです。
また、宗教修行によって、相手の気持ちや、相手の守護霊の感情のようなものが分かってくることがあります。その意味で、宗教修行が役に立つことはあるでしょう。
(法話「救国の志」「質疑応答」より)
参考書籍
この質疑応答集は、『不惜身命 大川隆法 伝道の軌跡』から引用・転載されています。
『不惜身命2011 大川隆法 伝道の軌跡』(大川隆法 著/幸福の科学出版)
世界を導く「ワールド・ティーチャ―」として。
―――「大悟30周年・立宗25周年」の2011年、
国内外で年間200回を超えた説法の記録。
もっと詳しく知りたい方へ
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